🪶オオハクチョウ(道東の野鳥図鑑)

🦢 オオハクチョウ(大白鳥)


基本情報

和名: オオハクチョウ(大白鳥)
英名: Whooper Swan
学名: Cygnus cygnus
分類: カモ目 カモ科
全長: 約140〜165cm
分布: ユーラシア北部で繁殖し、日本には冬鳥として渡来
生息地: 湖沼、河川、湿地、内湾など
観察時期: 冬(主に11月〜4月)


特徴

オオハクチョウは、日本に冬を告げる大型の白鳥で、
長い首と堂々とした姿が特徴です。
くちばしの黄色い部分が広く、黒との境界がはっきりしているため、
コハクチョウとの識別ポイントになります。

成鳥は美しい純白の羽毛を持ち、
水面でゆったりと泳ぐ姿や、列をつくって力強く飛ぶ姿が印象的です。
幼鳥は灰色がかった羽色をしており、成長とともに白く変わっていきます。


鳴き声

オオハクチョウは「コォー」「コォウッ」といった
ラッパのような響きのある声で鳴くのが特徴です。
群れで飛ぶ際には鳴き交わしながら移動するため、
遠くからでもその存在に気づくことができます。


食性

植物食が中心で、水草や水生植物の根・茎・葉をよく採食します。
浅瀬で首を水中に入れて餌を探す姿が頻繁に見られます。
農耕地に出て落穂や穀物を食べることもあります。


繁殖

繁殖はユーラシア北部の湖沼地帯で行われ、
水辺の草地に大きな巣をつくります。
1回に4〜6個の卵を産み、抱卵は主にメスが担当します。
雛は親鳥に導かれながら湖面を泳ぎ、餌を探すようになるまで成長します。

日本では繁殖しないため、
国内では渡来している冬の姿が観察の中心です。


撮影メモ

2025年11月、北海道・琵琶瀬、風蓮湖で撮影。
群れで休息しており、成鳥と幼鳥が混在していたのが印象的でした。
逆光気味の条件だったため、羽の白飛びを抑えるために露出を控えめに設定。
飛翔シーンはシャッタースピードを速めにして動きを止めると、翼のしなりが美しく写ります。


📸 写真ギャラリー


備考

オオハクチョウは冬の北海道を象徴する鳥で、
湖沼に集まる大群や、夜明け・夕暮れに飛び立つ姿は非常に見応えがあります。
比較的観察しやすいため、バードウォッチングや写真撮影の人気対象でもあります。
群れで行動するため、家族単位での社会性が観察できるのも魅力です。


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