Gemini & Copilot と格闘した一週間

Gemini に「この仕様書どおり実装して」と頼んだ結果が、“私は全部は作れません” という丁寧な自己紹介。


――なるほど、君も万能ではないのね

作戦を変更

  1. モデル → 画面 → ロジック の順で小分け発注
  2. 生成されたファイルは VS Code + Copilot の力でエラー潰し
  3. 細部はやっぱり ChatGPT(o3)に質問して微調整

1. Model 生成はサンプル品質

Gemini に Model クラスを作らせると、表に出ない Enum や Provider がごっそり抜けていて即ビルド失敗。
Missing part はこちらで補完してね」という暗黙の前提があるらしい。
結局 Copilot で既存 iOS 版を参考にしながら手直し → 何とか通過。

2. 基本情報画面は“動くだけ”

見た目はスクショのとおり DatePicker / Dropdown までは一発生成。
でも バリデーションも状態保持も未実装
 → “サンプルを参考に拡張してね” で終わるので、
 最終的に Riverpod + FormState を自前で組み込み。

3. 真打ち Copilot の威力

エラー箇所を VS Code で赤波線ごと投げると、Copilot が差分パッチを提案してくれる。

  • 型不一致 → 型変換コードを自動挿入
  • Firestore 書き込み → 既存 iOS コードを参照しつつ Flutter 用に翻訳

学び:Copilot は「比較対象」があると強い。
“白紙から”より “既存リポジトリ + 変更指示” で精度が跳ね上がる。


それでも「丸投げ」は難しい理由

ボトルネック何が起きるか回避策
隠れ依存生成コードに足りない import・クラスiOS 版を横に置き Diff で確認
曖昧な指示「いい感じに」で全く別仕様具体的な画面モック & サンプル JSON を渡す
ツールの性格差Gemini=大枠、Copilot=補完、ChatGPT=質問対応役割分担を決めて使う

月々いくら掛かってる?ざっくり試算

サービスプラン月額(円)役割
ChatGPT Plus (o3/o4)20 USD約3,200Q&A・デバッグ
Gemini Advanced19.99 USD約3,100要件分解・ひな形生成
Manus4,2004,200仕様書作成
合計約10,500

時給2,500円のエンジニアを4時間頼むコストとほぼ同じ。
人件費ゼロ」には程遠いけれど、
24時間ノンストップで試行錯誤できるという価値は大きい。


“AI時代のエンジニア”に残る仕事

  1. 要件を言語化する力
    • なぜその機能が必要か、ユーザーの文脈で説明できる
  2. 生成物のレビュー力
    • 意図したUXになっているか、セキュリティ上の穴はないか
  3. マルチツール・オーケストレーション
    • Gemini で叩き台 → Copilot で肉付け → ChatGPT で最終調整
    • 指揮者”として最適なツールを選び、順番に使い倒す

つまり 「コードを書く」より「正しい指示を書く」 スキルが残る――
これって実は、プロダクトマネージャーに近い能力かもしれませんね。


次の一手 ✍️

  • Copilot 版 Flutter プロジェクト
    1. Model 再設計 → テストコード自動生成
    2. Firestore 連携を実装 → オフラインキャッシュ検証
  • 完成したら Gemini に UI リファインを依頼してダークモード対応
  • 並行して ChatGPT でリリース手順 & PlayStore 素材も準備

さあ、“AI 3 本立て” チームでどこまで行けるか。
次回は データ同期とオフライン対応の顛末 をお届け予定です。お楽しみに!

コメントを残す